全国建設青年会議 第26回大会会長を務めさせていただきます、萩原と申します。
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から人数を制限した会場、ならびにオンラインとのハイブリット開催とさせていただきます。
今年も全国各地で甚大な水害や土砂災害などの自然災害が頻発しました。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りするとともに、被災された方達に心からお見舞い申し上げます。
気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化は、住民の方達の命と財産を脅かし、社会経済活動に大きな打撃を与えます。その影響は、年を経るごとに深刻化しています。「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の着実な推進が求められています。
建設業の役割は、国土とまちを「つくる」「まもる」ことであり、普遍的な存在意義だと考えています。「社会資本整備の担い手」「インフラの町医者」として、社会にとってなくてはならない産業です。
しかし、建設業を取り巻く環境は厳しさを増しています。人口減少と少子高齢化に伴い、生産年齢人口は減少を続け、その傾向は建設業で特に顕著に表れています。今後 10 年間に、60 歳以上の高齢者の大量離職が見込まれており、それを補う若手入職者の確保、次世代への技術の承継が喫緊の課題です。
若手入職者の確保については、これまで行政機関の方達とも連携しながら、さまざまな取組を進めてきました。その効果は着実に表れてきていると思いますが、人口減少と少子高齢化が今後加速することを考えると、一層の取組強化が求められています。
若手人材確保のために何が必要なのか。我々全国建設青年会議では、毎年開催している全国大会で繰り返し議論してきました。そうした議論と取組を踏まえて、私は「やりがい」と「楽しさ」、そして「喜び」という3つのキーワードに集約されるのでは、と考えています。
これらは、建設現場で働く人々一人一人の行動や相互連携による情報発信を通じて高まりあっていくと思います。建設現場で働く人々が「やりがい」を感じることで、建設現場で働くことの「楽しさ」と「喜び」につながり、これらがさらに「やりがい」を向上させるという好循環につながります。
我々は、これらを目指し、実現する、という思いを込めて、今回の大会テーマを「#進化と共創~「やりがい」「楽しさ」「喜び」を実感できる建設産業に」といたしました。
実現までの道のりは長く険しいことが予想されます。また、コロナ禍がなかなか終息の気配を見せず、社会全体に閉塞感が漂っています。実現までの道のりは長く険しいことが予想されます。しかし、我々全国建設青年会議の会員は、魅力ある建設業の創造が地域の元気をもたらすと確信して日々、一歩一歩進んでいきたいと思っています。
大会会長 萩原一宏
第26回全国建設青年会議
大会会長 萩原一宏