#進化と共創
~「やりがい」「楽しさ」「喜び」を実感できる建設産業に~
少子高齢化と人口減少、そして大規模な気候変動に伴う自然災害の激甚化など、地域を取り巻く環境は厳しさを増している。地域が活気にあふれ社会経済が発展していくために、基幹産業である建設産業の役割が不可欠だ。建設産業の喫緊の課題である担い手確保は、建設産業の役割を考える時、一産業だけの問題ではなく、地域が存続していくための最重要の課題の一つでもあると考える。
担い手確保のために、建設産業は行政機関などと連携して、様々な取り組みを進めてきた。建設産業の魅力を発信することで、若手の人材確保とともに、働き方改革を着実に進め、生産性の向上と「働き続けたい会社」を目指してきた。
一方で、SNSを含め、様々な媒体を使って建設産業をPRする際、効果的な発信の「やり方」に重点が置かれ、建設産業そのものの「やりがい」や「楽しさ」「喜び」などを的確に伝える取り組みがやや足りなかったのでは、とも考えている。建設産業を効果的に伝える「やり方」に加えて、「あり方」という根幹的な議論をもっと掘り下げるべき、と考えている。
今回、我々北海道建青会では、建設産業のあり方と担い手確保を的確に議論し、今後 の方向性を検討するための基礎データとして、北海道十勝地域の高校を対象に生徒と保護者、 教師に対して、述べ10,000人を超えるアンケートを実施し、建設産業に対する認識や期待などをとりまとめた。
今回のアンケートに関しては、他地域でも活用を期待するとともに、若者と保護者らの建設産業に対する認識や期待を明確な形で数値化することにより、現実を踏まえた議論と建設産業の今後の「あり方」を考えていく貴重な基礎データになると考えている。
第26回全国大会では、アンケート結果を踏まえながら、さまざまな角度から議論を重ね、「働き続けたい」建設産業となるための「あり方」を考える貴重な契機となることを期待している。
また、新型コロナウイルス感染症が拡大し、住民の暮らしと地域経済が大きなダメージを受けている。一刻も早い終息を心から祈念するとともに、アフターコロナと新しい日常の構築に向け、地域の基幹産業として、役割の重要性を認識し、全国の仲間とともに取り組んでいきたい。